Tomoh:
MULTITUDISCO DJ & Magical"subliminal"Gang

2010-03-30

ZOMBI&GHOST

ぼくは相変わらずレコードでDJしてるけど、最近セラートに対して使う使わない関係なく、かなり興味がある。



セラートというのは専用のレコード及びアナログDJセットを使って、接続したPC内のMP3をコントロールするわけだけれど、このレコードやMP3というメディアは、サイコDJメディア史の解釈ではこれらのようになる。



・レコードはCDに一回殺されているわけだから、今のレコードというのは一度死んでその後にDJが蘇えらせたゾンビ

・非物質であるMP3はゴースト

・CDはかろうじてまだ生身を保っているものの、CD-Rというクローンを生み出した



この解釈によれば、セラートは死んでゾンビ化した肉体にゴーストの精神をぶち込んだ、ホラーの最強混合種みたいなミックスメディアということになるので、これは人類史上最強で21世紀最初のオカルトメディア(つまりわずか20歳だったメアリー・シェリーが生み出したあの人造人間や、イタコの降霊をも凌ぐ)であるというのが個人的な最近の妄想。



なぜこんなものがでてきたのだろうということの考えとしては、

音楽メディアがどんどん薄くなる、つまり非物質に向かう、そのことは上で例えたようにゴーストや、ヴァニラという「匂い」だけで存在する植物のようなものになることに似ているけれど、物質から非物質に向かう最中に「存在のたえられない軽さ」があるんじゃないだろうか。その軽さに耐えられなかったからこそむりやり、あのゾンビとゴーストのミックスメディアは誕生させられた、というのがあって、拒絶反応として現れたこのシステムはこれからどうなるんだろうということに興味が尽きない。